はじめに

全国全てのグランピング運営者の共通の悩みといえば平日の集客についてではないでしょうか。

日本は土曜・日曜休みの方が大半で、長期休暇も全国でほぼ同時期です。

とりわけ、観光型の宿泊施設では、土曜日や長期休暇はどこも満室状態のフル稼働で、それ以外の平日はガラガラという状態が続いています。

年間半分以上、ガラガラ状態であるにもかかわらず、休日には人手が足らない状態も起きており、人材派遣も使わざるを得ない場合もあり、非常に非効率です。

一方でお客様にとっても、休日はどこも大混雑の上、料金も休日料金で負担が大きくなるという点が不満につながっています。

せめてもう少し平日の集客が安定し、需要が平準化してくれればと願う経営者も多いのではないでしょうか?

平日利用のターゲット層とは

そもそもグランピング施設が平日のターゲットにできる人とはどんな人でしょうか?

基本的に、どんなにお金持ちで旅行が好きな人でも、子どもが就学している家族連れは、平日の集客は不可能です。

親は自由に平日に休みがとれたとしても、子どもの学校は休みではないからです。

ですので、基本的に平日に旅行ができる人は、「子どもがいない大人」か、「未就学の子供を持つ親」、「シニア」この3層しかありません。

この中で、グランピングでターゲットにしやすいのは、子どもがいない大人の中でも、成人の女性グループとなります。

また、都市圏からアクセスのよいグランピング施設は、未就学の子供を持つママもターゲットにしやすいです。

シニアは、春休みなど特定の季節に集客を考えると効果的です。

①成人女性グループの集客

成人女性グループの集客では、まず気をつけなくてはいけない点は「価格(お得感)」です。

平日に動ける成人女性はコスト意識が非常に高いからです。

1人旅の場合などは自分自身へのご褒美ということで、高額消費のパターンもありますが、
グループでの旅行は、お得感の演出ができていないと集客は難しいです。

プライシングを考える際、重要なのは金額の大小でなく、土日祝前日との価格差やプラスアルファのサービスで「いかにお得感を演出するか」が重要です。

絶対的な数字ではなく、相対的な数字が「お得感」の演出としては効果的だからです。

②未就学児童を持つ母親層の集客

未就学児童を持つ母親を平日集客できる施設は限られています。


移動距離が長いと集客は難しいからです。

また、立場上泊まりの集客も難しいケースが多く、日帰りグランピングプランが可能な都市部に近い立地のグランピング施設が限定となります。

逆に、そのような立地に当てはまるグランピング施設様の場合は、幼児、赤ちゃん向けの設備やサービスを前面に打ち出せば、かなりの集客効果を得ることができるはずです。

幼児・赤ちゃん向けのサービスとは、例えば小さな子供が遊べるちょっとしたスペースの設置や動物ふれあい体験、また体調悪化した際のケアサービスなどが万全である点などの訴求が該当します。


③シニア層の集客

平日でも比較的自由な時間があるのがシニア層です。

モチベーション的にグランピング施設でシニア層を集客するのは、難しい部分もありますが、孫の春休みのタイミングを狙ったファミリー向けプランなどは効果が出ることもあります。

祖父母、娘(母親)、孫という父親抜きの3世代旅行が行われるタイミングは春休みが多いです。

シニアは体調面などから真夏や真冬の旅行を控える傾向があり、春休みがちょうどよいタイミングに当たるためです。

春休みの平日は、一般的には父親は仕事があり、休みがとれませんので、祖母と娘と孫の組み合わせに響きそうなプランを訴求してみてください。