ホテルの客室にテントとハンモック。天井を見上げると美しい「星空」――。そんなグランピング体験ができる宿泊プランが神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)で提供されている。

コロナ禍で安心して利用できるレジャーとして、ひそかに人気だ。

「ホテルdeグランピング体験」と銘打たれたプランは、新型コロナウイルスの影響で客足が遠のくホテルが今夏から始めた。

グランピングとは、コテージや専用の大型テントで宿泊し、ホテル並みのサービスが受けられるスタイルのキャンプのこと。

コロナ禍のもと、道具の準備や設置の手間いらずでアウトドア体験ができるため注目を集めている。

客室には、テントやハンモック、アウトドア用の机や椅子があらかじめ設置されている。

オプションで頼めば、バーベキュー風の豪華な料理が提供され、お酒も飲める。

小型のプラネタリウムもあって、星空を眺めた後は、ふかふかのベッドで眠りに就くことができる。

快適なサービスに加え、キャンプ場などに比べて、他の客と接触の機会が少ないのも人気の一因だ。

ホテルに寄せられた宿泊者の声には「コロナ禍で外出できないなか、家族との思い出づくりができた」「子どもが虫が嫌いなので室内でグランピング体験ができて良かった」「天候を気にすることなく、エアコンもあって快適だった」などがあったという。

7月中旬のサービス開始から、約2カ月で250人ほどが宿泊。兵庫県内や大阪府など近隣の利用者が多いという。

親子連れやカップルを中心に人気を集め、女子会で利用する客もいたという。

緊急事態宣言が解除された10月1日以降、同プランの予約は増えているという。

担当者は「室内の行き届いた感染症対策のもと、利用できるのがホテルでグランピングする魅力のひとつ。宣言解除後も安心してご利用いただきたい」。

プラン終了は11月30日の予定だが、人気のためクリスマスバージョンのプランを12月中に販売する予定という。

部屋はツイン、スイートなどから選べ、2人利用で1人1万100円から。

夕食は別途5千円ずつ必要。予約はホームページまたは電話で受け付けている。

(出典:朝日新聞デジタル)