モバイルWi-Fiルーターのレンタルサービス「グローバルWiFi」などの事業を手掛けるビジョンは、2021年12月期第3四半期の決算説明会をオンライン開催し、代表取締役社長兼CEOの佐野健一氏が第3の柱として掲げるグランピング事業などについて語った。

新型コロナウィルスの影響で海外渡航が難しい状況となり、その煽りを受けたグローバルWiFi事業だが、売上高はピーク時から半減したものの、早期にテレワークニーズを捉えた国内向けの施策強化により利益を確保。

2つめの柱となる情報通信サービス事業とともに、第3四半期に10億1300万円の営業利益を出した。

海外旅行の需要が本格的に戻ってくる時期の見通しについて、佐野氏は私見だと断りを入れた上で「みんな海外に行きたいというところでは一致している。

まずは国内のGo To トラベルが先に走り、ビジネス渡航での入国組の隔離がテスト的に走り、そのことによる感染拡大の抑止がどれくらいできるのか、そのリスク管理というところに繋がっていく。

イン・アウトともに4月ぐらいからアクティブに戻り始めてくれるというのが希望的観測」だと述べた。

同社では、モバイルWi-Fiルーターを使用しないeSIMサービス「ワールドeSIM」を今年9月にスタートしているが、同サービスについては、ハードウェアや物理的なSIMカードの受け渡しが必要ないことから、欧米間の往来など、日本発着に縛られずにサービスを提供できる。

この点については、「(日本発着と海外to海外の)どちらが先になるかは分からないが、勝負できることは勝負していきたい。粛々と準備を進めている」としている。

また、事業の第3の柱として掲げるグランピング事業については、「海外向けのモバイルWi-Fiルーターのレンタル事業も3社がいて切磋琢磨して普及してきた。

グランピングについても、たくさんのプレイヤーが出てくるのが望ましい」とする一方、佐野氏が実家の温泉旅館で運営しているグランピング施設を披露しながら、「完全なプライベート空間が確保されているグランピングは日本でも類を見ない。全室に露天風呂があるところも、ほぼ日本にない」と自信を見せる。

佐野氏は、「まだ細かく説明できないが、ビジョンがやるので、めちゃくちゃ差別化する」と熱く語り、日本においてグランピングの代名詞になることを目指していくことを宣言した。

同事業については、現在ティザーサイトがオープンしており、大都市圏から2時間以内の場所に土地を確保し、地産地消や地域貢献も含めた取り組みを積極的に行なっていくとしている。

(出典:Impress Watch)