公民連携事業とは
社会経済情勢の変化や住民の暮らし方の変化によるニーズの多様化に対応するために自治体が民間事業者の知識や技術、資源を活用することで、公共サービスを継続的に実施していくための手法です。
ここ最近は市区町村の所有する土地や公園などをグランピング施設として活用するケースが増えてきています。
シリーズ第一弾として、今回は茨城県のETOWA KASAMAの実例とともに公民連携事業とグランピングの可能性についてお伝えしていきます。
ETOWA KASAMA(茨城県)とは
『ETOWA KASAMA』は、地元で愛されてきた「旧あたご天狗の森スカイロッジ」をリノベーションし、新たに生まれ変わったアウトドアリゾート施設です。
『ETOWA』は非日常の上質な空間で、大切な人との会話や声を出さなくとも心が通じる感覚を通して、自然の中でくつろぎながら心と身体に活力を得られるアウトドアリゾートです。
『ETOWA』というブランド名には、いろいろなカタチの「会話」があることを「会(エ)」と「話(ワ)」のある場所、非日常の空間だからこそ体験できる「え!」というワクワクと一緒に過ごした人と共有できる「わ!」という感動がある場所という思いが込められています。
笠間市との取り組み
事業主である㈱コスモイニシアは公共施設の観光資源としての魅力向上、国内外からの観光者の誘客、維持管理にかかる財政負担の軽減を図ることを目的とした公民連携事業を行い、アウトドアリゾート施設の運営を開始しました。
第1弾となる『ETOWA KASAMA』は、茨城県笠間市との公民連携事業で、市が所有する公共宿泊施設(旧あたご天狗の森スカイロッジ)をリノベーションし、アウトドアリゾート施設として運営を開始しました。
一般社団法人笠間観光協会をはじめとする地域とも連携し、笠間市の関係人口(※2)創出(首都圏や海外からの誘客)や観光振興(地域の魅力発信、地域イベントへの協力)、産業振興(地元食材の活用、地元雇用の創出)など、地域活性化への貢献をめざしてます。
㈱コスモイニシアは今後も国や地方自治体が所有し利用者減少や遊休化が課題となっている公共施設を上質な空間のアウトドアリゾート施設に生まれ変わらせることで、顧客には心と身体に活力を得られる「都心では得られない自然の中での旅行体験」を届け、国や地方自治体においては公共施設の価値向上・財政負担軽減・関係人口の創出を提供し、国や地方自治体が抱える社会課題の解決をめざしています。
※1「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。旅行先などで仕事をすること。
※2 移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと。